酒さ・赤ら顔
中高年の顔面,とくに鼻に好発し、赤みと血管拡張が数か月以上持続する慢性炎症性疾患です。ニキビ様の丘疹、膿疱を混じることがあります。
気温、緊張、飲酒によって皮膚の毛細血管は拡張して皮膚が赤く見え、拡張した状態が元に戻らず赤みが続きます。
【酒さ・赤ら顔の原因】
以下の要素が関与していると言われていますが原因は不明です。
・日光
・外気温の差に対する血管拡張・収縮作用
・糖尿病や更年期障害、ホルモン系機能障害によるのぼせ
・ニキビ跡など炎症後に生じた赤み
・アルコールや香辛料など食品による刺激
・毛包虫感染
またステロイドを顔に長期外用したことにより酒さと似たような症状を生じることを酒さ様皮膚炎と言います。
【酒さ・赤ら顔の治療】
- 抗生剤(ミノマイシン・ビブラマイシン)内服
- 漢方 十味敗毒湯・桂枝苓丸加薏以仁・白虎加人参湯など
- ロゼックスゲル(保険適応)
- AZA クリア(アゼライン酸)
- イベルメクチンクリーム
- ロザリーブ
その他レーザー(当院取り扱いなし)
IPL(光レーザー)VビームIIレーザー(一部保険適応の場合あり:3ヶ月おき)
【注意事項】
ステロイド外用による酒さ様皮膚炎の場合は一旦ステロイド外用を中止する必要があります。その際一時的なリバウンド現象を起こすことがありますが、しばらく経過すると改善することが多いです。